ブラインドドッグの長所 その1 – 優れた記憶力

ブラインドドッグ(目の見えない犬)たちの「記憶力」と「記憶の役割」を理解することは、彼らのQOL(生活の質)の維持・向上のために、また、オビディエンスやトリックを教える時にも役立ちます。

記憶は、視覚の代わりとして役立つもっとも重要な能力

犬たちがすばらしい臭覚を持っていることはよく知られています。そのため、多くの人が犬たちが視覚を失った場合、目の代わりとして最初に選択するのは、その優れた鼻(臭覚)であると考えています。しかし、実際には違います。犬たちが視覚の代わりとして最初に選択するのは「記憶」です。

想像してみてください。自宅で一人でいる時に、突然停電になって、目の前にある自分の手すら見えないほど真っ暗になったとします。どうやって懐中電灯やブレーカーがある場所まで行きますか?

恐らく、家具の配置や家の間取りを思い浮かべ、近くにある壁や家具を手で確認し、ぶつからないように気をつけながら、懐中電灯やブレーカーがある場所へと移動するでしょう。

家の間取り、家具の配置は頭の中にあります。つまり、記憶。視覚の代わりとして最初に選択し、頼るのは記憶なのです。ブラインドドッグたちも同じ。

犬たちは視力を失うと、危険を避け、自分自身を守るために、記憶を活用し、その能力を高めていきます。そして、ブラインドドッグはすばらしい記憶力を持つようになります。日々の生活の中の経験から得た情報を頭の中に蓄積し、危険から見を守るために役立てます。そのため、身の安全に関わること、つまり、不安に感じたものや場所、安心を感じたものや場所は、特に強く記憶に残ります

ブラインドドッグを不安や恐怖を感じるような状況に陥らせないことはとても大切。生涯、質の高い獣医療やケアを不必要な不安やストレスを感じることなく受け、健康を維持できるように、動物病院での検査や診察、家庭でのケアは、マイナスなイメージのままにしない、嫌な経験だけにしないようサポートしましょう。

ブラインドドッグのための大切な練習 – 点眼と目のチェックの不安を軽減するために

獣医師の検査やあなたの毎日のケアを受け入れるための練習は、とてもシンプルで簡単です。

点眼や、顔や体を触ることを嫌がるような場合は、報酬ベースのトレーナーやインストラクターに相談しましょう。無理強いしても状況は悪化するだけです。そのコの不安やストレスのレベルにあった適切なアプローチが必要です。すぐに相談しましょう。

「決まった手順」はブラインドドッグを安心させることに役立ち、ブラインドドッグにとって難しい行動を理解し、実行する助けとなる

「決まった手順」で教えることで、ブラインドドッグに安心感を与え、リードなしの遠隔でのハンドリングが求められるような、ブラインドドッグにとっては難しい行動の理解と実行も手伝うことができます。

これは、オビディエンスの試験のためのフォーマルな呼び戻しの動画です。


私と愛犬ののの呼び戻しの手順

  1. ののをヒールポジションに入れて、リードとカラーを外す
    ※この動画には含まれていません
  2. マッテのキューを言い、小走りで、規定の一に移動する
    ※小走りで移動することで、音を立て、ののに私がどちらに向って行ったかをののに伝えます
  3. 反転して、ののに向き合う
  4. 名前と呼び戻しのキューを言う
  5. ののが私の方に向って歩き始める
  6. 「そう!イイコ」と言いって、選択している行動と方向が正しいことを伝える
    ※同時に声の大きさや方向から私がいる位置を推測できるようにします
  7. ののが側まで来たら、右足でトントンと音を立てる
    ※正しいヒールポジションの位置かを伝えます
  8. ののがヒールポジションに入る
  9. 「イイコ」といって、正解であることを伝える
  10. カラーとリードを付ける
    ※この動画には含まれていません
  11. 「OK!」(解放のキュー)と言う
    ※この動画には含まれていません

繰り返し何度も同じ手順で練習することで、ブラインドドッグは行動のパターンを理解し、記憶します。パターンであることがわかれば、これから起きることを予測できます。それが安心につながります。

また、必要なときにはあなたが気付き、キュー(声)で自分を助け、導いてくれると感じるようになれば、この動画の呼び戻しのように、少し離れなければならない状況でも、同じ行動ができるようになります。

ブラインドドッグは、視覚を失いますが、すばらしい記憶力を手に入れます。

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