クリッカートレーニングでゴリラに「交換すること」を教える(記事紹介)

友人Mary Hunterは、北テキサス大学で行動分析学の修士課程で学び、馬やネズミなどの様々な動物のトレーニングに関わりながら、アニマルトレーニングに関する知識やテクニックについて、ブログを通じて情報を発信しています。今回はその中から、ダラス動物園をはじめとする近代的な動物園の動物たちのケアや福祉向上への取り組みについての記事をご紹介します。

記事では、実際に行なわれている動物園内での動物たちのための生活環境作りとその一環としてのトレーニングについて解説されています。特に犬にセルフコントロールを教えるときに役立ち、動物のトレーニングのあり方を考える場合の参考になる部分を抜粋して、日本語でご紹介します。


クリッカートレーニングでゴリラに「交換すること」を教える(抜粋)

元の記事:Clicker training gorillas to “trade”Stale Cheerios by Mary Hunter

アメリカテキサス州ダラス動物園のゴリラ展示の様子。
その動物種の生息状況や自然な行動を考慮した環境作りがなされています。

ここ最近多くの動物園で、オペラント条件付けやクリッカートレーニング、正の強化に基づいたトレーニングプログラムは大きな発展を遂げています。それは、サーカスのくだらない芸のようなものではなく、動物たちのストレスを軽減しながら、彼らの健康を大きく向上させるためのもの。日常的なケアや医療的なケアに協力してもらうためのトレーニングを動物園の飼育員は行なっています。動物園の動物たちにとって、なぜトレーニングが重要なのかについて詳しくは、こちらの記事(英語)をご覧ください。

飼育員の友人が、多くの動物園でゴリラや他の霊長類に教えているすばらしい行動について少し教えてくれました。その行動とは「交換して」のキュー。ゴリラ(や他の動物)がおもちゃや他の何かを持っているときに、飼育員が「交換して」と頼むと、別の興味があるものと引き換えに、持っているものを差し出すというもの。

もちろん、こうした行動のトレーニングをするときは、その動物が極簡単にできる段階からはじめます。普通のプラスチック製のブロックなど特に興味のないもので遊びはじめたら、その動物がとても好きなもの、例えば大好きなおもちゃやおやつなどと交換するようにします。トレーナーはそこから、たくさんの種類のものを使い、徐々に行動を完成させ、同時に、その動物にとってさらに価値の高いものを使いはじめていきます。

ところで、なぜこのようなトレーニングを行なうのでしょう? 霊長目の動物たちは、大きく、危険で、知性もあります。飼育員たちは、彼らが望まないことを、彼らを操ったり、彼らに無理強いすることでやらせることはできません。「交換する」行動は、その動物が持つべきではない物を手に入れてしまった場合に、飼育員たちがそれを戻すよう彼らに求めるための、信頼できかつ安全な方法になります。例えば、カメラや子供のおもちゃが彼らの囲いの中に入ってしまったような場合、飼育員は「交換して」のキューを使って、別のものと交換することで、動物にそれを諦めてもらうことができます。

いいトレーニングは計画と準備がすべて。賢明なトレーナーたちは、動物たちが出会う可能性のある新たな環境や状況、特に動物たちが潜在的に害になるととらえたり、ストレスや危険を感じたりするような状況を予め想定するよう努力します。そして、いいトレーナーは、そうした状況やそれに類似する状況対して、どのような準備をすべきかを考え出し、そうした場面で役立つ行動を教えます。

私たちは、愛犬や愛馬、その他の動物たちが、より楽しく、より健康に、より安全に暮すための行動について考えることも、私たちと動物たち双方の将来に役立つ行動を教えることもできます。どちらも私たちがすべきことなのです。


記事全文(英語)はこちら。この他の部分にも様々な「へ〜!」が詰まっています。ぜひを読んでみてください。英語があまり得意ではない方はWeb翻訳などを利用して!他にも彼女のブログには、トレーニングビギナーの方からプロフェッショナルの方まで、勉強になることがいっぱい!RSSやメールでのsubscribeもおすすめです!

Thank you Mary for your another great post!

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